ゲーム
タイトル:ドラゴンクエスト(FC版) 対応機種:FC 制 作:エニックス(現スクウェア・エニックス) 値 段:5500円(筆者はブックオフで箱説なしのカセットを792円で購入)
一言感想
シリーズの最初としては良し
感想
堀井さんによる明確なストーリー、すぎやまさんによる立派な音楽、鳥山さんの8ビットでも分かりやすいグラフィック
この3つがもう第1作で出来ている。さらに言えば「はっきりとした敵モンスターのグラフィック」に驚くであろう。
しかし、難易度は高い。僕は最初にプレイした時のゴーストの強さに驚いた。平成生まれにはキツい「昔のRPG」の洗礼を受けた。
まるで開発者たちに「このゲームはじっくり強化するゲームなんだ」と言われるように。
呪文も後のシリーズとは違い攻撃魔法も回復魔法も2つだけである。
ルーラに至っては「行った町を自由に行ける」ではなく「城に戻る」という後のシリーズから始めた人は困惑するだろう。
更に洞窟は「周りが見えない」ので初代しかない「レミーラ」の呪文か「たいまつ」を使わないといけない
因みに僕の場合は「レトロフリーク」を使ったので途中セーブ機能があったが、本来は「王様が最後に言う復活の呪文」を入れないといけない
今はスマホやデジカメがあるが昔はフィルムカメラな上、現像という一手間(多分現像が終わってる頃にはゲームは進みすぎているだろう)があるので画面を見ながら紙に書き写さないといけない
更に「やめたいと思う」ごとに書かないといけないので以下に大変であるのかが想像できる
そんな「面倒なゲーム」だが、それを上回る達成感はあった。「ドラゴン」や「りゅうおう」を倒した時の達成感は異常である。
因みに「世界の半分」や「ゆうべはおたのしみでしたね」は本作品由来である。
ストーリー
「この国が不穏になった原因の悪の親玉を倒す」というシンプルなストーリーである。
しかし、少し変わってると思った点は「姫は途中で救う」事である。
普通の人ならマリオやゼルダの伝説などの影響で「姫とラスボスはセット」にするだろう。
ただし、このゲームは「姫は途中で救われ、ラスボスを倒す為に必要な人」である。
つまり「重要ではあるが、最後まで秘密にしない」のである。
ここが堀井さんの凄さが溢れている点だろう。
グラフィック
最初は「ファミコン特有のグラフィックだなぁ」と思っていたが、
剣を装備すれば剣を持ち、盾を装備すれば盾を持つという細かい技に驚く
特に驚いたのは「モンスターのグラフィック」である
「色違いの手抜き」と思ったらモンスターによっては「剣を持って」たり「違う武器を持って」たりする。
さらにモンスターのグラフィックは意外とデフォルメされている。
ドクロや幽霊など怖い系のモンスターでも鳥山先生特有のタッチで優しく見える。
音楽
音楽の前に一回ファミコンの音楽の仕組みを学ぼう。
- 矩形波(メインの音)2チャンネル
- 三角波(ベースに使われることが多い)1チャンネル
- ノイズ(音階を持たないのでドラムに使われることが多い)1チャンネル
- PCM(サンプリング ただしあまり使用例を見ない)1チャンネル
の5チャンネルしか使えない上、音色は変更できない。
つまり、矩形波だけで和音が奏でられないのだ。
しかし、すぎやまこういち先生は天才作曲家である。
その制約の中で名曲をいくつか作っている。特にオープニングテーマは30年以上も使われている 1音1音に説得力を持たせている
難易度
問題の難易度だが、前述の通り結構難しい。しかし「クリアに1ヶ月かかる」位の理不尽な難易度ではない 昔のゲームというのも加味すると難易度は易しい方だろう。 一つ言うなら、これで音を上げたら「レトロゲームを遊ぶには向いてない」証である。
総評
最初のドラゴンクエストだが、今遊ぶと難しい。だが、色々な基礎が最初から出来ているのは驚く 僕の中では「一回はプレイした方がいいゲーム」には余裕に入る。 レトロフリークで遊ぶ場合はクイックセーブを積極的に利用したほうが良い。 「城に戻って復活の呪文を書かない」だけで難易度は劇的に下がる。