アルバム
タイトル:IN A MODEL ROOM
アーティスト:P-MODEL
曲数:11
一言感想
1枚目からパンチが強い!
感想
P-MODELの記念すべき1枚目のアルバム。
元々「マンドレイク」というプログレバンドを組んでいたので演奏能力は高い
ネットでは「下手なドラマー扱い」されることが多い田井中貞利氏も意外とテクニカルで驚く
しかし、ベースはマンドレイク時代のメンバーではなく初心者の秋山勝彦氏(元々は別バンドのキーボーディストだったらしい)であり
ベースラインは単純で簡単なのが多い(プログレ時代の曲のアレンジである偉大なる頭脳を除く)
そして今の平沢進氏なら絶対言わないであろう「わいせつな言葉」を言っている。
- 「ソフィスティケイテッド」で「マスター◯◯◯◯◯」(日本語で◯◯行為のこと)
- 「KAMEARI POP」で「ボクのママは寝◯られた」(後年は歌詞が変更された)
と「今の平沢進のイメージ」で買わない方がいいアルバムでもある
因みに「今の平沢進のイメージ」は「アルバムの方のP-MODEL」で骨組みが出来「舟」で完全に出来あがる。
つまりP-MODEL活動後期になってやっと出来上がるので凍結以前のアルバムを買う初心者は頭に入れたほうが良い
曲調
この時期のP-MODELを言い表す言葉として「ポップで明るい」って言う人が多いが、勘違いしている。
ピコピコ鳴るシンセサイザーのお陰で明るく感じるだけで、他の楽器はヘビーである。
「ソフィスティケイテッド」、「アートブラインド」、「偉大なる頭脳」は普通に暗い。
「ホワイト・シガレット」は暗い曲までいかないがそんなに明るくない。
歌詞
「ポップで明るく感じるアルバム」だが歌詞は重い。
このアルバムの下敷きになった「1984年」の影響もあり、歌詞は「ディストピア」や「社会風刺」が多い
ただし、「意味が分からない歌詞の曲」も何曲かある。 「ルームランナー」と「偉大なる頭脳」の歌詞は「中期P-MODEL」を感じさせる
総評
「明るく感じる曲調に対して重い歌詞」だが、この雰囲気は次のアルバムで終わる。
その後収録曲は凍結前まではあまり演奏されなくなったが、
解凍期には「フレーズを引用したり、セルフパロディな曲」を出したり、
改訂期には「Virtual live」を出して当時のライブで演奏するなど
バンドの黒歴史ではないようだ。
その証拠として 後に2003年に核P-MODEL名義で出す「ビストロン」は「このアルバム」を正統進化させた物に感じる
そして、いつも思うのは「ベース初心者の秋山さんはよく食らいついていけたな」と事だ。
ベースラインは単純ながら、他の人達は演奏技術が要される「プログレ」上がりな上、何年も楽器をやってる。
この当時のライブでは秋山氏はベースを見ながら演奏している事が多い。
しかし「涼しい顔して難しいフレーズを弾ける平沢」を間近で見たら
僕だったら「いくら単純なフレーズ」でも「周りとの実力の差」で数ヶ月で辞めるだろう。
もちろん「ベースラインを考えた」田中、平沢両氏も天才だが諦めなかった秋山氏も天才である
その結果、平沢ソロに呼ばれたり解凍期に呼ばれることになる。
曲別レビュー
- 美術館で会った人だろ
- ヘルス・エンジェル
- ルームランナー
- ソフィスティケイテッド
- 子供たちどうも
- KAMEARI POP
- サンシャイン・シティー
- 偉大なる頭脳
- ホワイト・シガレット
- MOMO色トリック
- アート・ブラインド