アルバム
タイトル:LANDSALE
アーティスト:P-MODEL
曲数:12
一言感想
前作の雰囲気もあるけど、次回作に繋がる要素もある
感想
P-MODEL2枚目のアルバムである。
前作と比べてベースラインも単純なものから複雑なものになっており、秋山勝彦氏が作詞作曲した曲もある。
気付いた人は多いだろうが、彼の作詞した歌詞は平沢進氏や田中靖美氏の物よりも暗い。
解凍期のパフォーマンスや初期のポップな感じでイメージしづらいが暗い。
それは別バンド(HERE IS EDEN)や解凍期でも変わらないので「彼の本来の性格」だろう。
因みに前は「リズムボックス」が使われていたが、今回は使われていない。
曲調
前作と曲調はあまり変わりないが殆どの曲で「シンセサイザーの音」が聞こえない。
聞こえるのは「オルガン」の方だ。
P-MODELは「3枚目で変わった」というイメージがあるが実際は「2枚目で変えたかった」っぽい。
この中でも異質なのは「オハヨウ」である。元々ウルトラヴォックスのパロディだそうだが、それにしても「不穏な曲で歌詞も分からない曲」である。
因みに「異邦人」はプログレ時代の曲なのでハードなのは仕方ない。
歌詞
今作の歌詞は「子供番組のキャラがグレた」ような歌詞が多い。
「家族」や「愛」、「友達」など「普通なら明るい話題で使う言葉」が歌詞によく出る。
ただし使われ方は、かなり重い。特に友達や愛をここまで重い歌詞にしてるのは凄い。
家族、愛、友達を「自分を縛るもの」として書いてあるのが大半の歌詞である。
ここまで「曲調や単語はポップなのに歌詞は暗い」のは珍しい。
総評
前に言った通り「ポップで明るいP-MODEL」はこの作品で終わる。
次回からは「テクノをやめて暗いP-MODEL」の始まりである。
ただし、その伏線は2作目からちゃんとある。
「大半がシンセサイザーを使わない曲」なのと「締めが異邦人と地球儀」である。
それに気づくと3作目は「前作と方向性を変えた」だけのように見える。
曲別レビュー
- オハヨウ
- ダイジョブ
- 「ラブ」ストーリー
- ドクター・ストップ
- タッチ ミー
- ナ・カ・ヨ・シ
- ミサイル
- リトル ボーイ
- I AM ONLY YOUR MODEL
- ワン ウェイ ラヴ
- 異邦人
- 地球儀