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VSTレビュー2 delay lama

VST

 名前:Delay Lama

 作者:AudioNerdz

リンク:http://www.audionerdz.com/

一言感想

有名シンセだけど、使いこなすには努力が必要

感想

古のニコニコ民なら誰でも知ってるシンセ。

元は「チベット問題の啓発」というメッセージ性が強いシンセであった。

しかし「独特のグラフィック」、「変な音」でニコニコ動画で有名になり「ネタシンセ」みたいな扱いになった。

いざ触ってみると僧侶は「あ」しか言わないのに気づくだろう。

実は「母音変化」はピッチベンドでやる必要がある。

高い方にベンドすると「い」、低い方にベンドすると「お」の音になる

このパラメーターを使いこなすのは結構難しい。

平沢進氏も使っているが氏は使いこなせてる方で

王道楽土やPhonon Belt、ライブ点呼する惑星版「Siren *セイレーン*」を再現するのは至難の業である

パラメーター

3つしかない。それぞれ

  • 右側 Glide
  • 中央 Delay
  • 左側 Voice

である。

前者2つは分かりやすいが、Voiceは何のパラメーターなのかというと

値が小さいほど渋い声になり、値が大きいほど甲高い声になる。

これをうまく使うと「ベテラン僧侶と若い僧侶のデュエット」みたいなのが出来る

総評

凄い「メッセージ性が強いVST」だが、しっかり作ってある。

ただし、うまく操るには「ピッチベンド捌き」が上手じゃないといけない。

しかし、このVSTの可愛そうなところは「本来の目的を果たされてない」事だ。

本来は「チベット問題について考えるために作られたVST」だが、ただの「面白楽器」になった感が強い。

手に取るついでに「チベット」について考えるのも良いかもしれない。