ゲーム
タイトル:逆転裁判
ジャンル:法廷アドベンチャー
発 売:カプコン
一言感想
1作目にして基礎はできてる むしろ初代の方がシンプル
注意
今回は「蘇る逆転」がないGBA版の方のレビューです。
「逆転裁判 蘇る逆転」の方は別レビューでレビューします。
感想
逆転裁判シリーズの1作目。
今作は新米弁護士成歩堂龍一の成長と検事御剣怜侍の心境の変化を追う。
2人とも後のシリーズでは重要人物になるので覚えて欲しい。
主に探索がメインの探偵パートと矛盾を指摘する法廷パートの2つがある。
逆転裁判といえば
- チュートリアルの1話
- シリアスな2話
- ギャグ要素が多めの3話
- 犯人が意外な人になる4話
という感じである。
後の作品でもこれが基本である。
後のシリーズと比べて単純である。裁判パートが前後編に別れないし人物ファイルをつきつけられないしサイコ・ロックというシステムもない。
僕はシリーズが進む事に無駄な要素が増えている*2と感じているので初代の方がシンプルなので好きだ。
1つ言うならトリックに粗があるんじゃないかって思う所は少しある。そして証拠品によっては成歩堂にもっと不利になった可能性もある。
ここは主人公補正として見れば良いなとは思った。
ストーリー
4つストーリーがあるのでそれぞれネタバレにならない具合で紹介する。
1話「初めての逆転」
幼馴染の矢張が逮捕されて成歩堂が弁護するという流れである。
トリックとしては古典的な時間を使ったトリックである。
そして今作は2話までは古畑任三郎のように真犯人が分かる。
なのでプレイヤーはあらかじめ犯人が誰か分かっている。
真犯人なので、どういう言い訳をするかとか見ても楽しい。
トリックも単純なチュートリアルなので肩の力を抜いて挑んでもいいレベルである。
2話「逆転姉妹」
先輩弁護士の綾里千尋が殺されて妹の綾里真宵が逮捕されるので救うという流れである。
今回も真犯人が分かる上、相手は権力一本で挑むのでトリックはないに等しい。
なので意外と証言も粗が多い。結構分かりやすい。
そして「ゆさぶる」のチュートリアルである。シリーズ2作目以降は1話からゆさぶるの説明が入る。
逆転裁判シリーズ史上、最も権力がある敵である。ここまで政界などを牛耳っている敵は出てこない。
3話「逆転のトノサマン」
トノサマンのスーツアクター荷星三郎が敵役のスーツアクター衣袋武志を殺害して逮捕されるので(真宵のために)救うという流れである。
今回は前回と打って変わってギャグ回である。さらに今回から敵役が冒頭に出てこないので誰かを考える必要がある。
トリックも単純な勘違いを利用したトリックであるがすり替えしているものがかなり多いので難しくなっているトリックである。
ただ逆転裁判はこういうギャグ回ほど重い。今回は何処かで運命の歯車が狂わなかったら誰も死んでないし、この事件すら起きてないという話である。
更に言えば真犯人も変な事しなければ普通に正当防衛で処理できた話である。
タイトルや冒頭から考えられないほど後味が悪い。テレ朝のドラマ相棒の最後の方を見ている感じである。
4話「逆転、そしてサヨナラ」
これまで敵として出てきた御剣怜侍が逮捕される話である。
今回は最後の話だけあって難しい。さらに検事も違うのでいつも通りの技が使えない。
トリックとしては勘違いを利用したトリックである。
ただそれ以外にも未解決事件も解決する。これも同じく勘違いを利用したトリックである。
真犯人も分かるが意外な人物である。この「意外などんでん返し」はシリーズ恒例になる。
そして最後の最後に成歩堂が弁護士になったきっかけの事件も解決する。
キャラクター
初回から成歩堂、矢張、御剣の幼馴染トリオと千尋さんを除けば変な人しかいない。
服装からして怪しさ満点の綾里真宵、熱血だけど何処か抜けてる刑事、糸鋸圭介
さらに証言する人も犯人も怪しさ満点である。誰が犯人でもおかしくない状態だ。
ある証言で「服装に目がいかないのは変」という矛盾があるが僕的には変わった服装が多い人が多数いるため目立たないと思ってしまう。
そのため矛盾とは思えないという疑問が浮かんでしまう。さらに目が悪ければ服装なんて目がいかないだろう。
難易度
中くらいからやや高い位である。このゲーム実は勉強と同じで殆どは「いかに資料を読み込んでいるか?」が重要だ。
資料を隅々まで読んでいないと矛盾点が分からなかったり当てずっぽうになってしまう。
そして、ゆさぶるは「いかに疑問に思う所を深堀りできるか?」っていうこっちも勉強で重要な所も使う。
結構、勉強の本質に近いゲームである。現に数学の証明とかはそういう物である。
ただ3話だけは例外であり調べないと分からない矛盾がある。この場合は以下に現場を知っているかという警察的な能力も必要である。
総評
トリックの粗があるのは事実だが1作目にして完璧なゲームである。そして次回作はサイコ・ロックという新しい(余計な)システムがあったり裁判、探偵パートが長期化するのでサクサクは進まない。
このゲームは逆転裁判の入門としてもオススメである。
逆転裁判シリーズはGBA3本を出した後、DSで蘇る逆転という新録ストーリーを加えた「逆転裁判 蘇る逆転」を含む過去作のリメイクを3本、完全新作を1本、スピンオフ「逆転検事」を2本出す。
そして3DSでは移植2本、新作2本、スピンオフ3本(大逆転裁判、大逆転裁判2、レイトン教授 vs 逆転裁判)を出して大逆転裁判2を出した後は新作発表がない。
Switchなどで出しているのは「成歩堂セレクション」や「王泥喜セレクション」といった過去作3本収録しているお得なセットと大逆転裁判の移植だけである。
そろそろ逆転裁判7とかが欲しいところである。
因みに、このゲームは皆が知ってる裁判のゲームなので実際の弁護士が突っ込んだり遊んだりしている。やっぱり一番は作品自体を深く掘り下げ真犯人の弁護する場合も語る弁護士芸人のこたけ正義感さんだろう。
彼のお陰で逆転裁判の熱が再燃した。