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ゲームレビュー20 さわるメイドインワリオ

ゲーム

タイトル:さわるメイドインワリオ

ジャンル:アクション

対応機種:DS

発  売:任天堂

一言感想

メイドインワリオシリーズの最高傑作 決して思い出補正ではない

感想

メイドインワリオシリーズの3作目。

2ヶ月前に発売された特殊カセットを使ったまわると違い今作はDSの機能だけで勝負するという直球勝負である。

今の説明を見て「えっ!?」って思った人がいるだろう。そう、この作品はまわるの発売から2ヶ月後、厳密に言うと1ヶ月16日後にDSのローンチタイトルとして販売されたのである。

「特殊カセットのまわる」と「新しい携帯機のさわる」の同時開発は凄いとしか言いようがない。まわるも前作から1年しか経ってない上、メイドインワリオシリーズはあつまれを含むと1年で3本も作っている。

任天堂の技術者の凄さと恐ろしさが分かるだろう。

話をゲーム内容に戻すと今作はボタンを全く使わない。それどころかご褒美のお宝でも「ハーモニカ」くらいでしか使わない。

使うのはタッチとマイクのみ。こんなシンプルなゲームが今までにあったか?

そしてゲーム内容も充実している。まるで短期間で続編が作られたとは思えない程だ。

ただ、難しいボスステージはある。そこは「まわる」の方が簡単である。

操作

前述の通りタッチだけで遊ぶゲームだ。操作も

  • タッチ
  • スライド
  • タッチしてから特定の位置へスライド
  • こする
  • 線を描く
  • 丸を書く
  • マイク

と結構、大雑把な分類になってしまったがステージごとの細かい違いを含めると何百通りも操作方法がある感じだ。

今ではiPhoneのようなスマホタブレットが大普及したので細かい説明は必要ないが、この当時は液晶なのは駅や銀行のような限られた場所だけなので「タッチやスライド」をかなり簡単に説明している。

そしてまわるにあった「実践形式のチュートリアル」も健在なので分かりやすい。

2004年にタッチ液晶があるDSが出るのは早すぎたと思うがここまで丁寧に説明しているとスマホにすんなり移行できる理由もわかる。

キャラクター

今作で追加されたキャラクターは2人居る。「アシュリー」と「マイク」である。

前作は「サブキャラクター」であったが今作はメインキャラクターなので、ちゃんとステージがある。

特にアシュリーは、任天堂離れした性格やキャラクター、タッチによりゲームどころか任天堂作品の中でもかなりの人気キャラになる。

メインキャラクターが追加された代わりにオービュロンとドリブル&スピッツがサブキャラクターに格下げされてしまった。

オービュロンはステージはオープニングにしか登場しない上、お宝を持ってくるだけのキャラになりドリブル&スピッツは解放されたステージのキャラを運ぶだけのキャラになってしまった。

ただ今作だけの扱いで容量が多くなった次回作以降は普通にメインキャラクターとして登場する。

ステージ

前作の「失敗したらカウントしない」システムが無くなった。

今作から0から始まらず1から始まるので最低点数が3から4になった上、プチゲームの開始にカウントするようになったのでゲームオーバー時点より1カウント多い。

そして残り時間を余らせてプチゲームをクリアしている場合は時間切れまで待たなくて良くなった。これによってテンポがかなり改善された。

これが後の「メイドインワリオシリーズの点数システム」のスタンダードになる。

今作は「ワリウォッチ」のような特殊なステージはないので少し寂しい。因みに次回作は特殊ステージが作られる。

ナインボルトステージがファミコンオンリーから任天堂に関係する物に戻った。ちゃんと総合玩具メーカー時代のおもちゃもある。

プチゲーム

前作では準主役だった「しゃぎぃ」がリストラされ登場するプチゲームも1つしかない。

さらに唯一登場するプチゲームもマイクステージの「図鑑に登録されないプチゲーム」のため全く登場しない。

大体は下画面だけを使うゲームだが中には上画面も見ないといけないゲームもある。

例えば「忍者が中央に来た時に手裏剣を投げるプチゲーム」は上に忍者が表示されるので上画面で忍者の場所を確認しながら投げる。

今回は「ボスステージ」が意外と難しい。レベル1ではそうでもないものがレベル2で物凄くレベルアップする。

特にアシュリーステージのボスステージは「対抗手段がないシューティング」なので弾幕シューティングゲームのように弾を避けないといけない。

やりこみ

今作も相当なやりこみゲーである。前作のようには多くないがおまけの量は多い。

「ガチャコロン」ではなく「ステージ、もしくはやりこみゲームの規定点数を突破させれば貰える」システムである。

やりこみゲームはおたからの一種ではあるがおたからの解放に必要な規定点数があるという不思議なゲームである。

今作は「昭和レトロブーム」を予言しているのかヨーヨーとかアメリカンクラッカーとか懐かしのおもちゃもある。

その代わりに楽器がかなり減った。ピアノとハーモニカくらいである。

難易度

難易度は低~中である。

今作はメイドインワリオシリーズの中でも簡単な方である。

これは僕の思い出補正でも何でもなく初代やまわる、おどるにゴージャス、おすそわけるをやってからもう一度プレイすると実感する。

何故これが一番かと言うと「操作が一番シンプル」で「体を使わない」からだ。

他のシリーズは「操作はシンプルだが体を使う」とか「体を使わないが操作が少し面倒」のようなゲームが多い。

このゲームは操作がシンプルな上、体を全く使わない。ワリオシリーズでも簡単なので初心者はこのゲームから入ったほうが良い。

総評

メインキャラが格下げされたとかボスが難しいとかの難点はあるがメイドインワリオシリーズでも面白くて簡単でありステージ自体もかなり良く出来ている。

初めて遊んだメイドインワリオだから思い出補正かなと思ったら作り込みが凄い。これとまわるを同時開発していたとは思えない。

そして3年後におどるを出し、2009年に外伝作品の俺を出した後、全く音沙汰が無くなってしまったゲームであったが2018年にシリーズが復活した。

最近のDSソフトの値上がりを見ているとこのゲームもかなり値上がりしそうなので早く買ったほうが良い。