ドラマ
ドラマ:アトムの童
ジャンル:ものづくり
話 数:9話
備 考:Prime Videoで視聴
一言感想
物凄い面白いシナリオだがゲーマーやクリエイター向けではない
感想
2022年に日曜劇場の枠で放送されていたドラマ。
2年前に視聴はしていたが改めて見ると面白い。
ドラマにしては珍しいゲームが題材である。
ただ、あくまでゲーマーやゲームクリエイター向けではなく一般人向けのドラマである。
業界用語やソフトとかは間違っていたり既存のアイデアを斬新なアイデアみたいに書いてある部分が結構ある。
ゲームを知らない人含め多くの人が見る日曜劇場なので当然ではある。
というより地上波の日曜劇場でインディーゲーム題材の尖ったドラマを作ったこと自体に驚くべきである。
俳優
主人公の那由多の俳優は山﨑賢人さんである。
キングダムやゴールデンカムイなど実写化作品に出てればハズレ無しの代表格である。
勿論、今回のようなオリジナルドラマでも演技力が生かされている。
というよりアトムの童以降はほぼ実写化作品に出ている。
これが最後のオリジナルドラマではないかと思う。
その友人、隼人の俳優は松下洸平さんである。
今でも大人気俳優なので説明は控えるが「メガネの有無で顔が変わらない」珍しい俳優である。
星野源さんがメガネの有無で顔が変わる代表格だが松下さんはメガネを外しても同じ顔である。
たまにいるがそんな人はレアである。
そして序盤のライバルであり終盤の協力者だった興津社長の俳優はオダギリジョーさんである。
エアペイのCMやカムカムエヴリバディのインパクトの強い役のせいで面白俳優のイメージが強いので今回のような純粋な役を見るのは久しぶりである。
しかし、この時は香川照之さんが使えない状態だったのでライバル役の俳優を探すのは難しかったと想像できる。
勿論、脇役も凄い人で固めている。朝ドラに出たことがある脇役も多い。
ゲーム
ゲームだがドラマ中では「那由多だから浮かんだ斬新なアイデア」みたいに持ち上げているのが引っかかるほど既存のアイデアである。
アトムワールドもピクミンやレミングス、パルクールのゲームもMIRROR'S EDGEであり視覚障害者向けのゲームも風のリグレットで存在する。
ゲーマーなので引っかかる部分が多い。これは既存のアイデアじゃないか?って。
もうちょっと斬新なアイデアにしてほしかった。
テーマ
このドラマのテーマはシンプルに「技術とアイデア」である。
技術を支えるにはアイデアが必要、アイデアには技術が必要というシンプルなテーマだ。
そして「ゲームの楽しさ」というのもテーマにある。
現に保護者や興津社長、伊原総一郎はゲームで心を動かした。
ゲームは世界を変えるというのも一つのテーマかも知れない
敵
実はこのドラマに出てくる明確に悪意がある人は1人しかいない。
宮沢ファミリーオフィスもSAGASもただ「明確な正義」で動いている。
明確に悪意がある人は1人だが厄介な敵である。
序盤からいる厄介な敵だが悪意がある人はそれだけである。
見え方
前見たときは「ゲーマー目線」で見ていたが今は「那由多目線」で見るようになった。
実は「諸事情でゲーム業界の人と会話することが多くなった」為である。
同人ゲームを制作している人、趣味でゲームを制作している人、元々ゲーム業界に居た人と会うことが多くなった。
そのため「ゲーム製作者側の目線」で見ることが増えた。
ゲーマー目線だったら「大変だね」で終わったことが「これどうやって挽回するの?」って思うことが増えた。
総評
色々とボロや間違っている事があるドラマだが、ストーリーは斬新で面白い。
さらに俳優の演技もうまい。日曜劇場なのできちんとしっかり作られている。
さらに二部構成になっているのも珍しい。
このドラマを見た後にゲームをやりたくなったり作りたくなるという面白いドラマでもある。
ゲーマー向けではないけどゲーマーには一度見てほしいドラマである。