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曲レビュー9 ホワイト・シガレット

アルバム

  タイトル:ホワイト・シガレット

アーティスト:P-MODEL

収録アルバム:IN A MODEL ROOM

一言感想

これも時代を感じる曲だけど今にも通じる そして一番ライブアレンジで変わる曲

感想

IN A MODEL ROOMの9曲目。

今回はタバコの曲である。しかし歌詞を聞いたら分かるが単純なタバコの曲ではない。

曲調からも分かる通り風刺曲である。勿論この時代ならではの要素もあるが、今でも通じる事がある部分がある。

ただ禁煙しろみたいな単純な曲ではない。

そしてこの曲はライブだと結構変わる。歌詞も変わる所が一つある。

曲調

前曲と変わってベースは単純である。その分この曲は高速テケテケフレーズがある。

ただ高速テケテケフレーズがギターなのかシンセサイザーなのかは不明である。

ギターの場合は平沢さんが大変である。高速フレーズなので指をかなり動かさないといけない。

シンセの場合は田中さんが大変である。この頃のP-MODELシーケンサーではなく手弾きでやっていたので高速フレーズを正確に弾かないといけない。

レコーディングが相当大変だったと分かる。

歌詞

この曲も「社会風刺」である。ただ禁煙しろって言うメッセージではない。

これは「権利を押し付けすぎると支配者になる」ってメッセージである。

タバコだから安心して見れるが、タバコではなく多様性とかSDGsに置き換えると結構、今にも通じる所がある。

文化人や共産主義者を皮肉っているので今でも通じたり一定の共感を得られる曲ではある。

一つ思ったのは歌詞のこの部分である。

まっしろーいタバコでコロンブスの気分だ

とあるバンドがコロンブスを肯定的に捉えた曲やPVで炎上した事があった。

しかし、そのバンドが曲を作る45年前には普通にコロンブスは支配者として思われていたって事である。

でも批判していた人たちも結局ホワイト・シガレットの歌詞みたいであった。

結局この曲は全員支配者になる可能性があるってことを歌っている。

ライブ

ギターかシンセサイザーか不明のテケテケフレーズがギターのコード弾きに変わっている。

そして、この曲の一番のアレンジは間奏の「ホワイトシガレット」を一文字ずつ読む所が「ハイ!ハイ!」と掛け声に変わっている。一文字ずつ発声するのが面倒なのか、それとも難しいのかは不明である。

総評

9曲目は今にも通じる風刺である。

ホワイト・シガレットはだれでも支配者や権力者になれるという事を歌っている。

それをまだみんな吸ってる事が多いタバコに例えているのが凄い。

いよいよIN A MODEL ROOMのレビューも終盤になる。

次回はもっとP-MODELの反骨精神が浮き出ている。

しかも直接的に批判している。